一度でも本を出したいと思った人は読んではいけません!「夢を売る男」百田尚樹

夢を売る男 読書
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りんごチャン
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百田尚樹さんのオススメ小説が知りたいな♪

みかんマン
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「夢を売る男」を読んでみては?

こんにちは、みかんマンです。

百田尚樹さんの「夢を売る男」を知っていますか?

2015年に文庫化された作品です。

口コミでは「出版業界のリアルがわかる!」「笑える感動作」「一気に引き込まれる」といったものがありました

夢を売る男」の魅力は

  • 気軽に笑える作品が読める
  • 出版業界の内側をリアルに描いている(実話をもとにしている)
  • 単なる他人の話だとは思えない!
みかんマン
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読書は毎日の習慣!年間100冊以上!

「読書で人生の選択肢を増やす」がモットーのみかんマンが書いています。

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一度でも本を出したいと思った人は読んではいけません!「夢を売る男」百田尚樹

「 夢を売る男」ってどんな本?【あらすじ】

あらすじを紹介します

輝かしい自分史を残したい団塊世代の男。スティーブ・ジョブズに憧れるフリーター。自慢の教育論を発表したい主婦。

本の出版を夢見る彼らに丸栄社の敏腕編集長・牛河原は「いつもの提案」を持ちかける。「現代では、夢を見るには金がいるんだ」。牛河原がそう嘯くビジネスの中身とは。現代人のいびつな欲望を抉り出す、笑いと涙の傑作長編。

Amazon公式サイトより

独特な「自費出版」のようなシステムを請け負う会社に勤める牛河原

序盤から巧みな話術で流れるように契約を交わしていく様子が描かれます

この会社は、独自のコンクールを主催して作品を集めます

そして、最終選考に残った(ということにして)応募者に連絡をします

当然、応募者は喜んで話を聞き、牛河原の見え透いたお世辞にも簡単に引っかかっていき、出版にかかる費用を負担する契約をしていくことになります…

悪どい商売だなと思うのですが「夢を売る男」の本質的な魅力は話術や会社の巧妙なシステムではありません

出版業界の裏側、そして費用を負担してでも出版を申し込む人間の心理について語られる部分です

牛河原は「小説を書く奴なんて、たいてい頭がおかしいんだ。」とバッサリ言います

素人に対してだけではなく、なんならこのあと作家の百田尚樹さん自身も作中で批判される対象として登場します

これがまた面白いです

百田尚樹さんってどんな人?

著者の百田尚樹さんについて紹介します

  • 大阪府出身、同志社大学中退
  • 放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などの作品を手掛ける
  • 2006年「永遠の0」で小説家デビュー
  • 2009年「BOX!」が本屋大賞5位受賞、映画化
  • 2013年「海賊とよばれた男」で本屋大賞受賞、映画化
  • 趣味はマジックと囲碁、囲碁は六段

本屋大賞受賞作「海賊とよばれた男」はプライムビデオでも見ることができます

「夢を売る男」の感想

出版業界

夢を売る男」を読んだ感想を一言で言うと「自分好き〜」でした

りんごチャン
りんごチャン

なんやそれ!

牛河原のやってるビジネスは悪どい

悪どい…悪どい?

私は読み進めるうちに、これは本当に悪い商売なのかと疑問に思えてきました

それは、牛河原の語る人間心理があまりにも的確で、たとえ高額な費用を支払ってでも、それで救われる人がいるのではないかと感じたからです

たとえば、作中にある主婦が登場するのですが、周りのママ友とは価値観や教育方針が合わず、「早くあいつらと違うステージに行かなきゃ」とストレスを抱えています

その主婦は自分自身の教育方針を原稿にまとめ、最終的には費用の負担を受け入れて出版を決意します

登場自分みんな「世に問う価値がある!」「ベストセラーになる!」といった考えをもっていて、とにかく自分大好きです(そう思っていないと出版には踏み切れないとも思いますが…)

この主婦の契約を通して、牛河原は後輩社員に「本を出すことで憑き物が落ちる」「この商売は一種のカウンセリングみたいなもの」と説明するのですが、思わず「なるほど…」と思ってしまいました

牛河原は「俺たちの商売で一番大事なのはメンタルケアだ。顧客にとって、金銭的に得するか損するとかいう問題じゃない。心の満足を与えれば、皆が納得する」と言います。

みかんマン
みかんマン

さすが「夢を売る男」言うことが違う…

きっと私は牛河原の思うツボ、いいカモになることでしょう

りんごチャン
りんごチャン

カモというか、みかんだけどね!

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最後に

出版社

百田尚樹さんの「夢を売る男」は、作家になりたい人は逆に読んではいけないような、出版業界の裏側を描いたコメディタッチの作品です。

割とリアルで本質を突いているにも関わらず、軽く楽しく読めてしまうのが百田さんのすごいところ

硬派な「海賊とよばれた男」などとは一風変わった作品で、百田尚樹さんの新たな一面を知ることができる1冊です

今回の紹介は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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